集成材の種類についてー内装でDIYしやすい集成材の種類とはー
目次
1.集成材ってどんな種類がある?
2.集成材の種類別の用途
3.内装でDIYしやすい集成材の種類とは
4.まとめ
1.集成材ってどんな種類がある?
ホームセンターに行くと色々な種類の木材が販売されていますが、その中でも安くてお値打ちな集成材の種類について説明します。
集成材とはある程度の厚み・巾をもった無垢(ラミナ)や無垢の小角材を接着した木質材料で、大きな節や割れなどの欠点を取り除き、その繊維方向を平行に揃え、巾と長さ方向に集成接着したものです。
木の繊維方向をうまく按配することで、強度を出したり、狂いを防ぐことができ、無垢では難しい大断面や長尺の材料を作ることができ、無垢に比べ、反り・割れが少なく、品質が安定しつつ、木そのものの木目や木肌をそのまま楽しむことができます。
少し文章が難しいですが、集成材は日本農林規格(JAS)において、以下の4つに分類されています。
・造作用集成材
集成材のうち、素地のままのもの、素地の美観を表したもの(これらを二次接着したものを含む。)又はこれらの表面にみぞ切り等の加工若しくは塗装を施したものであって、主として構造物等の内部造作に用いられるもの。
・化粧貼り造作用集成材
集成材のうち、素地の表面に美観を目的として薄板(薄板を保護するために、紙、薄板と繊維方向材 を平行にした厚さが5mm未満の台板、薄板と繊維方向を直交させた厚さが2mm以下の単板、厚さが3mm以下の合板又は日本産業規格(以下「JIS」という。)A 5905に規定する品質に適合することが確認されている厚さが3mm以下のMDF若しくはハードボードを下貼りしたものを含む。)を貼り付けたもの又はこれらの表面にみぞ切り等の加工若しくは塗装を施したものであって、主として構造物等の内部造作に用いられるもの。
・構造用集成材
集成材のうち、所要の耐力を目的として等級区分したひき板(幅方向に合わせ調整したもの、長さ方向にスカーフジョイント又はフィンガージョイントで接合接着して調整したものを含む。)又はラミナブロック(内層特殊構成集成材に限る。)をその繊維方向を互いに平行にして積層接着したもの(これらを二次接着したもの又はこれらの表面に集成材の保護等を目的とした塗装を施したものを含む。)であって、主として構造物の耐力部材として用いられるもの(化粧ばり構造用集成柱を除く。)をいう。
・化粧貼り構造用集成柱
集成材のうち、所要の耐力を目的として選別したひき板(幅方向に接着したもの及び長さ方向にス柱 カーフジョイント又はフィンガージョイントで接合接着して調整したものを含む。)を積層接着し、その表面に美観を目的として薄板(薄板を保護するために、紙、薄板と繊維方向を平行にした厚さが5mm未満の台板、薄板と繊維方向を直交させた厚さが2mm以下の単板、厚さが3mm以下の合板又はJIS A 5905に規定する品質に適合することが確認されている厚さが3mm以下のMDF若しくはハードボードを下貼りしたものを含む。)を貼り付けたもので、主として在来軸組工法住宅の柱材として用いられるもの(横断面の一辺の長さが90mm以上150mm未満のものに限る。)をいう。
これら4種類の集成材のうち、材木商店で取り扱っているものは造作用集成材(積層材)と、化粧貼り造作用集成材(化粧貼り)になります。
2.集成材の種類別の用途
4種類の集成材のそれぞれの用途は以下の通りです。
・造作用集成材(積層材)
造作用集成材は階段、天板、カウンター、造作材(枠材)など内装用に使われています。
造作用集成材は主に海外から輸入するフリー板という原材料を加工して製品にされており、フリー板より大きなサイズのものは小さなラミナを集成接着して製品にされています。
天板、テーブルを作る場合には無垢材に比べてより大きなサイズを作ることができ、価格も安く、反りも無垢材に比べて少ないというメリットがあります。
・化粧貼り造作用集成材(化粧貼り)
化粧貼り造作用集成材は和室の造作材(枠材)のほか、商業施設や飲食店の天板、カウンター、造作材(枠材)など内装用に使われています。
化粧貼り造作用集成材は芯材に安い樹種の集成材を使用し、表面に銘木を薄くスライスした単板を貼っているため、無垢材よりも安く、さらに同じ柄、色のものを大量に生産することができます。日本の高度経済成長期に大量に家が建てられ、和室材の需要が増えた時に安価で大量生産できる化粧貼り造作用集成材が多く使われました。
・構造用集成材
構造用集成材は住宅や非住宅の柱や梁、桁など建物の構造材として使われています。強度性能や接着性能、ホルムアルデヒド拡散量などについて試験方法と適合基順がJASで定められており、一定水準の品質が保たれている構造材です。
・化粧貼り構造用集成柱
化粧貼り構造用集成柱は主に和室の柱に使われています。構造用集成材を芯材として使用し、表面に銘木を薄くスライスした単板を貼っているため、構造材としての機能と化粧材としての機能を兼ね備えた集成材です。
3.内装でDIYしやすい集成材の種類とは
上記の集成材のうち、DIYに向いているのは薄くて巾広く、樹種も豊富な造作用集成材(積層材)ですが、樹種によって堅かったり、軟らかかったりします。
材木商店では30種類以上の造作用集成材(積層材)を扱っていますが、大きく針葉樹と広葉樹に分けられ、針葉樹は軽くて軟らかく、広葉樹は重くて堅い特徴があります。
針葉樹の集成材で主な取り扱い樹種としては、以下のような樹種があります。
広葉樹の集成材で主な取り扱い樹種としては、以下のような樹種があります。
階段、天板、テーブルは堅めのものを希望される方が多いので、広葉樹が多く使われています。また、できるだけ安い材料を希望される方はゴム集成材を使われる方が多いです。ゴム集成材は色が白っぽく、塗装で着色をしやすいのでオススメの素材です。
タモ集成材やナラ集成材もゴム集成材より少し高いですが、よく使われる樹種です。より高級な樹種を使いたい方にはウォールナット集成材やチーク集成材がオススメです。
スピーカースタンドなど、オーディオ関係にはメープル集成材やナラ集成材が良く使われています。
造作材(枠材)はあまり手に触れる部分ではないので、軟らかくてカットしやすい針葉樹が多く使われています。また、できるだけ安い材料を希望される方は赤松集成材や米栂集成材、メルクシパイン集成材を使われる方が多いです。
DIYに慣れている方であれば堅い広葉樹をカット、加工することはできますが、DIY初心者の方は軟らかい針葉樹の集成材から使ってみることをオススメします。
また、DIYで木材を正確にカット、加工しようとすると、非常に難しく、作業スペースだけでなく工具も経験も必要になります。自分で作ったほうが楽しく、面白いものですが、どうしても難しい加工については自社工場を持ち、CNCルータで正確に加工できる材木商店にお任せください。
4.まとめ
集成材の種類は内装用と構造用に大きく分かれていて、さらに化粧貼りされているかどうかでも分かれています。
その中でも内装用のDIYで使いやすい集成材は造作用集成材(積層材)で、DIY初心者の方は針葉樹の樹種のものから使ってみるといいでしょう。
集成材の種類や加工のことで何か分からないことがあればお問い合わせ、メール、電話、FAXでお気軽にご相談ください。
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