材木の種類、サイズ
目次
1.材木とは?
2.材木の種類について
①用途別の材木の種類について
②形態別の材木の種類について
③樹種別の材木の種類について
3.材木のサイズについて
4.販売しているお店は?
①ホームセンター
②近所の材木店
③材木商店などのネットショップ
1.材木とは?
材木とは建築や製品材料として厚み、巾、長さを一定の大きさなどに製材したものです。材木と木材の違いは、材木は木材に比べて加工がある程度加えられた状態のものを指し、木材はより原木に近い状態を指します。
材木は古くから建築材料として使用されてきており、人々の暮らしに欠かせないものです。そして、近代化による木材加工技術の向上により、製材だけでなく集成材の柱やベニヤの下地など寸法安定性や施工性に優れた様々な種類の材木が開発されてきています。
21世紀に入り、SDGsやカーボンニュートラルというキーワードが重視されてきていますが、循環型社会を実現していくためには「植える」「切る」「使う」というサイクルを繰り返せる材木は今後の地球にとって非常に重要な素材であると言えます。
2.材木の種類について
ホームセンターへ行くと様々な材木が販売されていますが、主に建築材料として使われる材木の種類は用途別、材質、樹種などによって分けられます。
① 用途別の材木の種類について
(1)構造材
構造材は柱、梁、桁、土台など、建築の構造部分を構成する材木です。
構造を支える部材のため、強度が求められ、断面も大きい部材が使用されます。
昔は大工が現場で1本1本加工して組み立てていましたが、現在では大工不足や現場での作業効率化を目的に工場で加工するプレカットが主流となり、現場では組み立てるだけの住宅が主流になっています。
構造材の大半は目に触れない部分に使われるため、節有の安い材木が使用されます。
(2)羽柄材
羽柄材は間柱、筋違、根太、垂木、貫など建築において構造材を補う材木です。
羽柄材も構造材同様にプレカットして現場搬入するようになっています。
羽柄材は目に触れない部分に使われるため、節有の安い材木が使用されます。
(3)造作材
造作材は建築内部の仕上げや取り付けに使われる材木です。
天井、フローリングなどの床、羽目板などの壁、和室の鴨居・敷居・長押といった材料として使用されます。
造作材は目に触れる部分で使われるため、基本的に節が無い材木を使用します。
節の無い材木は丸太から少量しか取れないため、節有の材木に比べて価格は高くなります。
材木商店では造作材をメインに販売しており、構造材や羽柄材は取り扱っておりません。
② 形態別の材木の種類について
(1)製材
製材は丸太を角材や板材に鋸挽きした材木で、無垢材とも言われます。
接着剤などが使用されておらず、削り直しや再塗装などでリフレッシュも可能です。
木そのものの木目や木肌をそのまま楽しむことができます。
丸太から製材したままの無垢は含水率が高いため、天然乾燥や人工乾燥をしますが、乾燥不足だと反りや割れの原因となります。
高樹齢で感想処理された無垢は、手に入れることが難しい上、高額になります。
建築以外にも家具、建具、土木、輸送、梱包、造船、車両など幅広い分野で使用されます。
(2)たて継ぎ材
たて継ぎ材は製材したものを長さ方向にフィンガージョイントでたて継ぎした材木です。フィンガージョイントとは、材木の木口を指の形に加工して接着剤と圧着によって材木同士を接着することを言います。
たて継ぎにより長尺の材料を作ることができ、材の狂いも矯正することができます。
間柱や造作材に使用されます。
(3)集成材
集成材はある程度の厚み・巾をもった無垢(ラミナ)や無垢の小角材を接着した材木です。大きな節や割れなどの欠点を取り除き、その繊維方向を平行に揃え、巾と長さ方向に集成接着した木質材料です。
木の繊維方向をうまく按配することで、強度を出したり、狂いを防ぐことができ、無垢では難しい大断面や長尺の材料を作ることができます。
無垢に比べ、反り・割れが少なく、品質が安定しています。
木そののもの木目や木肌をそのまま楽しむことができます。
小さな材料や端材を有効活用することができ、エコな材木と言えます。
構造用の柱のほか、階段やカウンターなどの造作材や、下地材としても使用されます。
(4)CLT(直交集成板)
CLTは集成材の長さ方向を直交させながら接着剤と圧着によって厚み方向に重ねた板状の材木です。
層ごとに直交しているため、寸法安定性が高い材木です。
大断面の材料を製作することができ、構造材として使用されます。
近年高層建築の木質化が進んでおり、CLTを採用されるケースが増えてきています。
(5)単板
単板は製材したものを刃物によって薄くスライスしたり、大根のように丸太をカツラ剥きにスライスした材木です。
化粧合板の表面用、合板用、造作用など、用途によって厚みが異なります。
高級な銘木から多くの単板を生産できるため、資源を有効利用できる利点があります。
(6)LVL(単板積層材)
LVLは単板の繊維方向を揃えて積層、接着した板状の材木です。
家具や造作のほか梱包や構造にも使用されます。
2021年のウッドショックでは海外からのホワイトウッドの間柱の入荷が大幅に減少したことに伴い、ポプラのLVLを間柱に使用するため、大量に輸入されました。
(7)合板
合板は単板の繊維方向を交互に直交させて積層、接着した板状の材木です。
CLTと同様に層ごとに直交しているため、寸法安定性が高い材木です。
床・壁・屋根の下地や家具の下地などに使用されます。
(8)パーティクルボード
パーティクルボードは木材の小片を接着剤と混ぜて熱圧成型した板状の材木です。
家具や造作のほかに床の下地にも使用されます。
(9)OSB
OSBとは原木を切削した長方形の薄い木片を、表面層とコア層で繊維方向を直交させながら重ねて高温圧縮した板状の材木です。
構造用の面材や、屋根、壁、床の下地材に使用されます。
(10)MDF
MDFは木材のチップを蒸煮・解繊したものに合成樹脂を加えて成形した板状の材木です。
家具や造作の下地として使用されます。
材木商店では(1)製材、(3)集成材をメインに販売しており、合板などの下地材は取り扱っておりません。
③ 樹種別の材木の種類について
世界で存在する樹種は6万以上と言われていますが、安定的に供給され、一般的に使用されている樹種は限られています。
材木商店で取り扱っている樹種は以下になります。
お取り扱い樹種一覧
3.材木のサイズについて
材木は主に建築で使用されてきたため、規格品は尺貫法に基づいたサイズになっています。合板などの板状の材木は巾3尺×長さ6尺、巾4尺×長さ8尺が基本的なサイズになります。厚みは用途に応じて2.5mm、3mm、4mm、5.5mm、9mm、12mm、15mm、18mm、21mm、24mm、30mmなど多くの種類があります。
集成材の規格品であるフリー板は海外からの輸入品で、巾は500mmと600mmがメインで、長さは4200mmが基本となっています。厚みは20mm、25mm、30mmが一般的ですが、特注で15mm、36mm、40mm、45mmなども輸入されてきています。
材木商店ではオーダーメイドでカット、加工、塗装を承っておりますので、ご希望の厚み、巾、長さにて販売させて頂きます。
4.販売しているお店は?
材木を購入しようと思ったらパッと思いつくのはホームセンターではないでしょうか。ホームセンター以外にも材木を販売しているところはいくつかあります。
① ホームセンター
ホームセンターは構造材、下地材、化粧材など様々な材木が充実しています。また、直線カットであればパネルソーで対応してくれる店舗も多いです。工具や塗料なども一緒に購入できるのもメリットになります。
一方で販売している樹種が限られており、材木の斜めカットやCNCルーターによる機械加工が必要な難しい加工には対応できません。また、塗装にも対応してもらえません。
樹種にこだわりはなく、安く材木を買いたい方であればホームセンターでの購入が手軽だと思います。
② 近所の材木店
近所に材木店があれば、現金で購入できるかもしれません。ただし、ホームセンターに比べると在庫量は多いかもしれませんが、購入できる材木の種類は限られている可能性があります。また、ホームセンターに行くのに比べると敷居が高く感じるかもしれません。また、機械を置いていない材木店が多いので、カットなどの対応は難しいと思われます。
③ 材木商店などのネットショップ
2020年以降の新型コロナウイルス感染症の拡大により、巣ごもり消費が増え、ネットショップを利用される方が一気に増えました。材木関係のネットショップはそれぞれ得意分野が分かれているため、専門性に応じて選択されるといいかと思います。ウッドデッキなど屋外向けの材木が得意なネットショップや2×4材や合板など輸入材が得意なネットショップ、材木商店のように内装用の豊富な種類の材木をオーダーメイドでカット・加工・塗装するのが得意なネットショップなど色々とあります。
ネットショップの利点は配送業者が配送してくれるという点です。ホームセンターなどで購入すると自分で持ち帰らなければならず、トラックを借りないといけない場合もありますが、ネットショップで購入すれば自宅まで届けてくれます。
また、材木商店ではカット・加工・塗装まで対応可能なため、必要な範囲でお任せ頂くことが可能です。
【加工なし無垢材、積層材(集成材)、化粧貼り、白ポリ】カット・塗装 ご注文・お見積りページ
【加工あり積層材(集成材)】カット・加工・塗装 ご注文・お見積りページ